映画
映画 : ハゲタカ
映画ハゲタカを観てきました。
この映画は日本のバブル崩壊後を背景にした2007年2〜3月にかけて放送された
NHK土曜ドラマ「ハゲタカ」の映画版で、視聴者からのアンコールに応えて製作されたのかな〜?って感じです。
映画では業界用語の説明は一切無く、シンプルであっさりした作品に仕上がっています。
TVドラマを見ていないまっさらな状態でも充分楽しめる内容だとは思いますが?ドラマでのレギュラー陣の関係や融資先の経営者を死に追いやった鷲津政彦がトラウマを抱えながら外資で日本を買い叩く徹底的合理主義のハゲタカに生まれ変わる人間の二面性などを観ている人にとってはより入りやすいと思います。
物語は現在の世界不況を反映して、中国系ファンドと日本の自動車メーカーの買収をめぐる攻防戦を描く内容ですが?アカマ自動車のホワイトナイトになる鷲津の動機に説得力が無く、無理やりな印象を持ちました。
レギュラー陣の柴田恭兵、松田龍平の存在がうすい反面、中国系ファンドのトップ劉一華を演じる玉山鉄二が、敵役、憎まれ役にもかかわらずダントツの存在感と抜きん出たカッコよさを見せています。
鷲津の「お前は、誰なんだ?」に対しての劉一華の「俺は、お前だよ」の台詞にブルッときました。
劉一華はかつての企業買収の天才「ハゲタカ」鷲津そのものだったから。
一華の一万円札を「拾え!」のシーンの圧巻ぶりに鳥肌立ちました。自分にも言い聞かせるように。。。。
そして、最後に鷲津が見た一華の生家での土壁に描かれている赤い車。。。。
背景は金融の話だけど、描かれているのは人間ドラマ。
「どう生きるのか」「何のために働くのか」
そんなことを考えさせられる秀作だと思います。
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