悪の教典
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「黒い家」「青の炎」などで知られる貴志祐介のベストセラー小説を実写化したサスペンス。生徒に慕われる高校教師でありながら、自身の目的のためなら殺人もいとわない狂気の男が繰り広げる凶行の数々を息詰まるタッチで描く。『海猿』シリーズの伊藤英明が、同シリーズとは打って変わって究極の悪人を怪演。『ヒミズ』でベネチア国際映画祭新人俳優賞を受賞した二階堂ふみと染谷将太、『バッテリー』の林遣都らが共演。『クローズZERO』シリーズの三池崇史がメガホンを取り、鮮烈なバイオレンス描写を随所でさく裂させている。
お堅いご父兄の面々が、絶対に子供しは見せたくない映画に指定するような?感じもしました。
作品の中には結構な悪趣味演出が沢山あり、少なからず批判を受けるんじゃないかな?
個人的にはエンターテイメントとしては、普通に面白い作品だと思いました。
人気教師が教え子に対して無差別殺戮を描いたこの作品。
前情報で、殺人シーンがかなりグロいと聞いていましたが?・・・まあ、想像よりはずっと許容範囲でした。
血がタップリ流れてはいますが、頭や手足、内臓が吹っ飛んだりということはないので、気持ち悪くなる事はありませんでした。
物語的には、前半と後半のスピードの差が凄いです。
前半はまだサスペンスな雰囲気が漂っていて比較的ゆっくりな描写ですが、
後半の、蓮実の猟銃による皆殺しが始まって完全に暴走を始めた辺りからは、息をもつかせぬ展開で、とても惹き込まれる。
残念だったのは、生徒達の普段の描写がそれぞれ浅かった為に、生徒が殺されたところで、感情移入が出来ず、何も感じなかった所。
いきなり登場、即退場といった感じで、一人一人になんの感慨も沸かず、流れ作業のような感じでした。
この作品で、メッセージを読み取るならば、全ての人間は皆何処かに捻じ曲がった狂った部分を持っているという事ではないのかな?
この作品、主人公ハスミンだけが狂っているようにみえて、実は映画に出て来る人間達は、どこか?少なからず狂っている部分の存在が見え隠れします。
カンニングに万引き、暴力。生徒と教師の恋愛、淫行、同性愛・・・等 まともな人間がひとりも存在しない。
「悪の教典」という作品を最後まで観終わったtake1を含めた我々観客も少し狂っているのかな?
そんな疑念が生じた作品です。
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