ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日

投稿日時 2013-02-05 23:34:06 | カテゴリ: 映画

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日


http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/

世界的な文学賞ブッカー賞に輝いたヤン・マーテルのベストセラー小説「パイの物語」を、『ブロークバック・マウンテン』などのアン・リー監督が映画化。動物園を経営する家族と航行中に嵐に遭い、どう猛なトラと一緒に救命ボートで大海原を漂流することになった16歳の少年のサバイバルを描く。主演は、オーディションで選ばれた無名のインド人少年スラージ・シャルマ、共演にはフランスの名優ジェラール・ドパルデューが名を連ねる。227日間という長い漂流の中で、主人公がどのように危機的状況を乗り越えたのかに注目。



あらゆる物が溢れ返っている飽食の現代にはこういう物資が限りなく制限されたサバイバル映画は日常から離れた興奮度が高い作品だと思います。

でも、この作品は今まで度々制作された

ロビンソン・クルーソー
キャスト・アウェイ

・・・等の無人島生活バージョンのサバイバル作品ではなく、猛獣と船で一緒という嬉しくない到底考えられない有り得ないパターンです(笑)

だから初めて見る突飛なシュチエーションに予想を裏切られた面白さも加味しています。

舞台は島ではなく全長数メートルのエンジンも無い救命ボート。。。。
有難い事に非常食と水は積まれてはいますが、そこに一匹の虎がいます。

まだまだ、人間と共存出来るペット的な動物ならいいのですが、こいつはヤバイでしょう。

こんなときtake1ならどうするのか?なんて自己には全く置きかえれないパターンです。さて、主人公パイは戦うのか、逃げ出すのか、どうするのか?
そんな戦況を暖房の効いた椅子に腰掛けて、安全な場所から見守りました(笑)

という、感想と同時に文句と驚嘆が入り混じった作品でした。

まずは、かなり反日の表現がありますね。
あえてここでは触れませんが、導入部とラストで日本を露骨に悪者っぽく描写しているシーンがありそれを不愉快に感じる観客もいたんじゃないかな?

そして、兎に角スタートから沈没漂流までが、長い長い。。。展開が非常に鈍く、退屈です。自身の物語を大人になったパイが語る回想ですが、幼少期のエピソードが必要ない位にも丹念に語られます。「パイ」という通称の由来や宗教観と恋愛・・・等盛り沢山。

そして、やっとこさ本編の漂流だと思いきやトラと一緒の話になるのは中盤から。

実は救命ボートには虎だけじゃなく、縞馬とハイエナと鼠も同乗。。。肝心の虎は姿が見えず、パイはまずはハイエナと格闘。
そして1日位経った後にボートを半分覆っていたシートからいきなりの登場(驚)

「今まで、何してたの???」

って頭で呟いたtake1です。

それにしてもパイは何故気がつかないの?

疑問が渦巻きながらも話はどんどん有り得ない方向へ。。。。
そして決定的なのがミーアキャットの大群が暮らす食肉浮島。。。。

でも、これには目を瞑り、サバイバルじゃなくファンタジー目線で見ると鯨に出会う壮大なシーンや食肉浮島は、世のものとは思えない幻想的な映像が美しく美でみせてくれます。

ここまでは、表向きの単に映像と物語だけを見たコメントです。




でも、ラストに用意された結末を見て、エンディングにんった瞬間ヤラレタと思いました。

これはtake1の個人的な想像と感想ですが、裏の意味があるんじゃないかと思います。

裏の意味は個人的な解釈があるので、あえて詳しくはコメントしまっせんが、監督のしてやったりのどや顔が見えます。

アン・リー監督が仕掛けたトリックは、頻繁に流れるこの作品のTVCMから種まきがあったんじゃないかな?

映画の予告から宣伝広告、そして本編上映からエンディング。

そして、あっ、と気づく驚嘆。

はい、ただの漂流物語だけではありませんでした。

予告編通りの作品では無かったです。衝撃的で絶句。

触りを言うと、本当に虎だったのか?
本当に、縞馬とハイエナ、鼠だったのか?
本当にミーアキャットの生息する食肉浮島だったのか?
これはパイの心と精神がそうしていたんじゃないか?

はい、ここまで。

これ以上は観て個人で感じて欲しいですね。

正直、鑑賞直後は、モヤモヤで何だかスッキリしない気分でもありましたが、
冷静に分析したらこう解釈した結果になりました。

できることは限られている中の逆境の中、見事な機転と粘りをみせてしぶとく生き残っていく心躍る冒険物語だけでは片付けられない奥行き深い作品でした。




有限会社 タケイチホーム にて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://take-1.sakura.ne.jp

このニュース記事が掲載されているURL:
http://take-1.sakura.ne.jp/modules/masternews/index.php?page=article&storyid=1206